犬のニキビダニ症(イヌニキビダニ症、毛包虫症、アカラス、デモデックス)の原因、症状、治療について



犬の皮膚病がなかなか治らなかったり、何度も再発を繰り返している場合には、その背景にニキビダニの過剰繁殖が影響している場合があります。

ニキビダニ症は、膿皮症、脂漏症、アトピー性皮膚炎など、他の皮膚病と併発して起こる場合も多く、難治性の皮膚病の場合には、ニキビダニ症との関連も疑う必要があります。

犬のニキビダニ

ニキビダニは、体長が約0.3mm程の非常に小さなダニの一種です。

ニキビダニの体は、細長い芋虫状になっており、毛穴の毛包部に生息する性質がある事から、毛包虫と呼ばれたり、アカラス、デモデックスなどと呼ばれる場合もあります。

犬のニキビダニ症の原因

ニキビダニは、皮脂腺から分泌する余分な皮脂を食べてくれる存在でもありますが、皮脂の分泌量が過剰に多くなったり、免疫力が低下すると、過剰に繁殖するようになる場合があり、毛穴からはい出してくる場合もあります。

そして、犬同士の直接的な接触や、ブラシやタオルを介するなどして、簡単に感染が起こります。

子犬のほとんどは、母犬からの母子感染(垂直感染)によって幼少の頃から体に付いている事が多く、健康的で皮膚に異常が生じていない犬であっても、毛穴にはニキビダニが寄生している場合があります。

しかし、そのニキビダニが毛穴で異常繁殖を起こさない限りは、皮膚に異常が生じる事はなく、ニキビダニが寄生していながらも、皮膚に異常が生じておらず、健康上の問題が生じていない犬も多く存在しています。

ニキビダニの過剰繁殖は、免疫力の低下、新陳代謝の異常、皮膚の老化、栄養分の偏り、発情、ストレスなど、様々な事が影響して起こると言われています。

糖尿病、肝臓病、腎臓病などの慢性疾患を抱えていたり、甲状腺疾患や副腎疾患などのホルモン分泌異常があるために、免疫力が低下して、ニキビダニが異常繁殖を起こしやすくなり、皮膚に異常が起こる場合もあります。

人間も同様に、ほとんどの人の毛穴にはニキビダニが付いていますが、人と犬ではニキビダニの種類が異なるため、種を超えて広がる事は無いと言われています。

犬のニキビダニ症の症状

犬のニキビダニ症は、体の一部に局所的な病変が現れる場合や、体中の広い範囲で病変が現れる場合もあります。

局所的な病変の場合には、特定部位の皮膚や毛穴が赤く腫れたり、被毛が薄くなったり、局所的な脱毛が見られる場合もあります。

病変部からは強い痒みが起こるため、犬がしつこく掻きむしったり、噛み付くなどして、傷やかさぶたができる場合もあります。

細菌による二次感染が起こると、膿を含んだ出血やかさぶたが見られるようになったり、浸出液が多く出るようになったり、皮膚が黒ずんだようになる事もあります。

このような皮膚の異常が、体の広い範囲に及んでいる場合には、体中のあちこちに脱毛が見られたり、皮膚がボロボロになるなどして、見た目にも痛々しい様子になっていきます。

病変が全身の広い範囲に及んでひどくなると、症状がすぐに治まる事はほとんどなく、時には生涯に渡って治療を継続する必要が生じる場合もあります。

免疫力が脆弱な子犬や老犬は、病変が全身へと広がりやすく、重症化しやすい傾向にありますが、子犬の場合は、成長にしたがって皮膚の自浄作用や免疫力が高まり、自然に症状が軽快していく場合があります。

膿皮症、脂漏症、アトピー性皮膚炎など、他の皮膚病の影響で皮膚が弱くなっていたり、傷ついている場合には、症状がひどくなりやすく、慢性化しやすい傾向にあります。

免疫力が極度に低下している場合には、敗血症を起こして命を落としてしまう場合もあります。

犬のニキビダニ症の治療

最初に病変部の皮脂腺から出る分泌物を採取して、顕微鏡でニキビダニの存在を確認する検査が行われます。

初期の場合など、ニキビダニの数が少ない場合には、ニキビダニの存在を確認できない場合もあり、反復的な検査が必要になる場合もあります。

治療には、ニキビダニに対して効果のある駆虫薬を使用して、過剰に増えすぎたニキビダニの駆除が行われます。

殺虫効果のある薬浴を行い、犬の体からニキビダニの駆除を行う場合もあります。

それでも、犬の体から全てのニキビダニを完全に駆除する事は難しいため、根気強く治療を継続する必要があります。

細菌や真菌による二次感染が生じている場合には、抗生物質や抗真菌薬の投与も行われます。

他の基礎疾患やホルモン分泌疾患などの病気を抱えている場合には、ニキビダニ症の病変を悪化させたり、治りにくくしてしまうため、その治療も平行して行われます。

症状が軽い場合には、自然に快方へと向かう場合もあり、薬用シャンプーによる洗浄のみで、経過観察が勧められる場合もあります。

犬が高齢で免疫力も著しく低下している場合には、完治させる事が難しい場合もあり、全身の広い範囲で細菌や真菌による二次感染が生じている場合には、敗血症を起こす危険性があるため、生涯に渡って薬物治療を継続したり、体の衛生管理が必要になる事があります。

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犬の疥癬(疥癬症、ヒゼンダニ症、イヌセンコウヒゼンダニ症)の原因、症状、治療、再発予防



肉眼では見る事のできない、1mmにも満たない微細なヒゼンダニの感染によって引き起こされる、犬の疥癬症(かいせんしょう)について

犬の疥癬症

犬の疥癬は、犬の皮膚にヒゼンダニ(イヌセンコウヒゼンダニ、疥癬虫)と呼ばれるダニの仲間が寄生した事によって引き起こされる、犬の寄生虫性皮膚炎です。

ヒゼンダニの体はとても小さく、オスの体長で0.1~0.2mm、メスの体長で0.3~0.4mmと、肉眼では見る事ができないため、一見しただけでは、皮膚の乾燥やフケ(垢)の増加などの症状が、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎のように見える場合があります。

犬の疥癬は、犬がかかる皮膚病の中では最も痒みが激しい皮膚疾患と言われており、昼夜を問わず、常に猛烈な痒みに襲われるようになるため、犬がしきりに体を痒がって掻きむしるようになり、体中の至るところが傷だらけになってしまう場合があります。

人や猫が感染するヒゼンダニとは種類が異なるため、人や猫の皮膚に定着する事はありませんが、一時的にうつる場合があり、皮膚に寄生すると、強い痒みを引き起こすようになります。

犬の疥癬症の原因

犬の疥癬は、感染犬との直接的な接触よって感染が起こる場合が多く、感染犬が使用した首輪やリード、タオルやブラシなどを介して感染が起こる場合もあります。

感染犬が通った散歩道の草むらや茂みから、他の未感染の犬へと感染が起こる場合もあります。

犬と泊まれる宿泊施設やトリミングサロン、ドッグカフェや動物病院など、犬が多く集まる施設内で、しっかりとした予防策が講じられていない場所では、そのような場所から感染が起こる可能性があります。

また、キツネやタヌキなどの野生動物から感染が起こったり、山中の草が生い茂っている獣道で感染が起こる場合もあります。

ヒゼンダニは、感染力がとても強く、犬の体から離れてもしばらくの間は生息する事ができるため、多頭飼育の場合には、1匹が感染すると、他の全ての犬にも感染が起こる可能性があります。

犬の疥癬症の症状

犬が疥癬にかかると、ヒゼンダニが犬の皮膚の角質層に横穴(疥癬トンネル)を開けて皮下へと入り込み、その角質層の中でうごめいたり、卵を産み付けるなどして繁殖していくようになります。

そのため、犬は昼夜を問わず猛烈な痒みに悩まされるようになり、ひどく体を痒がるようになります。

感染部位の皮膚は、皮膚がカサカサしたように見えたり、フケ(垢)が多く出るようになり、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎のように見える場合もありますが、よく見ると、ヒゼンダニが作った横穴が、線状の肌荒れや発疹になっているのを確認する事ができます。

犬が体中をしつこく引っ掻いたり、噛み付くなどしているうちに、皮膚が少しづつ傷ついてくるため、皮膚がただれたり、赤みを帯びたり、ひどい脱毛なども見られるようになっていきます。

皮膚のダメージがひどくなってくると、じゅくじゅくした状態のひどい傷口が現れたり、皮膚の硬化や黒ずみなどが生じる場合もあります。

そして、やがてはそのような病変が全身へと広がっていきます。

免疫力の弱い子犬や老犬、他の皮膚疾患や慢性疾患を抱えている犬、アトピー性皮膚炎など、もともと皮膚の弱い体質の犬などは、体の至るところへと感染が広がりやすく、重症化しやすい傾向にあります。

細菌による二次感染が起こると、膿を含んだ湿疹やかさぶたができるなど、化膿性の病巣も見られるようになります。

犬の疥癬症の治療、再発予防

犬の疥癬の治療は、最初に皮膚の炎症や脱毛などが生じている病変部の皮膚やかさぶたの一部を採取して、顕微鏡でヒゼンダニやその卵の有無の検査が行われます。

ヒゼンダニの繁殖数がそれほどひどくない場合には、角質層に入り込んだヒゼンダニを検出できない場合もありますが、その卵を発見する事ができれば、疥癬症の確定診断となります。

そのようにして、ヒゼンダニが原因である事が明確になった後は、病変部の被毛を短くカットしたり、駆虫効果のある薬用シャンプーなどで、患部の洗浄が行われます。

駆虫薬の注射や飲み薬が用いられる場合もあります。

細菌や真菌による二次感染が起こっている場合には、抗生物質や抗真菌剤の投与が行われる場合もあります。

犬の皮膚の症状から、暫定的な診断が行われる場合もありますが、アレルギーの一種であるアトピー性皮膚炎と見誤り、免疫力を抑える働きの強いステロイド剤の投与が行われると、投薬後においても、ますますヒゼンダニの繁殖が促進され、症状がさらにひどくなってしまう場合があります。

適切な治療を始めてから、症状が少しずつ快方へと向かっていても、ヒゼンダニの成虫を駆除した後に、駆虫薬では駆除できなかった皮下の卵が孵化すると、再び同じような症状が発生する場合がありますので、しっかり完治するまでは、獣医師の指示に従い、疥癬の治療を続ける必要があります。

飼い主が治療中の犬を触った後は、しっかりと手洗うようにして、衣服も熱湯消毒を行うようにして、再感染が起こらないように注意する必要があります。

ヒゼンダニの成虫や卵に対する熱湯消毒は、50℃以上のお湯に10分間以上浸す事が好ましいとされています。

多頭飼育の場合には、感染犬の病変が完全に治まるまでは、他の同居犬とも生活環境を分け、犬同士の接触を避けるとともに、ハサミやブラシなどのトリミング用品の共用は避ける必要があります。

また、再発を予防するために、犬小屋、ケージ、カーペット、毛布、首輪、リード、ブラシといった感染犬が使用していた物は、しっかりと殺菌したり、熱湯消毒を行う事も大切です。

室内もこまめに掃除機をかけるようにして、なるべく清潔な状態に保つように努める事も大切です。

屋外の山中や散歩道で感染した可能性がある場合には、その後も、犬が近づかないように注意する必要があります。

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犬の指間炎(指間皮膚炎)の原因、症状、治療方法



犬が自分の足をしきりに舐め続けていたり、散歩中に片足を上げて痛がる様子を見せた場合には、肉球や指の間などの足の裏に、何らかの異常が生じている可能性があります。

そのような犬の足の裏に生じる病変の中でも、特に多く見られる皮膚炎に、指間炎という疾患があります。

犬の指間炎とは

犬の指間炎は、犬の指の間の皮膚が炎症を起こしてしまい、赤みをおびて腫れたような状態になったり、周囲の被毛が変色してしまう、局所的な皮膚疾患です。

最初のうちは軽い違和感や軽度の痒みが生じる程度ですが、犬が気にして舐め続けているうちに、口腔細菌が皮下へと入り込み、徐々に炎症がひどくなっていきます。

指間炎がひどくなってくると、指の間に痛みを伴うようになる場合があります。

犬の指間炎の原因

犬の指間炎は、様々な原因から発症する可能性があります。

・外傷
散歩中に、植物のトゲ、木くず、ガラス片、石などによって、指や肉球に生じた傷

・感染症
黄色ブドウ球菌やマラセチア酵母菌などの病原菌の感染(皮膚の免疫力、抵抗力の低下)

・常同行動(転移行動)
留守番の寂しさ、散歩不足(運動不足)、騒音、無理なしつけなどのストレスへの対処

・汚れ
指や肉球の間の土、砂、ホコリ、汗、垢などの汚れ

・アレルギー
アトピー性皮膚炎、食物アレルギー(食餌性アレルギー)、接触性アレルギーなどの体質

・栄養不足
フード中に含まれる脂質の劣化(酸化)、ビタミンやミネラルの不足、栄養分の偏り

犬の指間炎は、これらの原因のいずれか、または、これらが複合的に関与する事によって、引き起こされている場合があります。

外傷による指間炎は、目に見える程の大きな傷ではなくても、かなり微細な傷から細菌が入り込んだり、口腔内の細菌が入り込む事で、炎症が起こる場合があります。

また、その傷による痒みや痛みを治そうとして、何度も舐め続けてしまったために、傷が治りにくくなり、指間炎へと進展してしまう場合もあります。

犬が幼い頃から飼い主と共に添い寝していたり、いつも行動を共にしているなど、一匹だけでいる事になれていない場合には、落ち着いて一人でおもちゃを使って遊ぶ事もできず、飼い主がいない事に対して、強い緊張感や恐怖感を感じてしまい、そのような気持ちを落ち着かせようとして、何度も同じ場所を舐め続けたり、時には自分の体を傷つける自傷行為に及んでしまう場合があります。

そのような分離不安障害によって、犬が頻繁に自分の指先を舐め続けるために、指間炎が起こりやすくなる場合もあります。

犬の指の間には、水分を多く含んだ汗の出る汗腺が密集しているため、他の部位に比べると病原菌が繁殖しやすくなっており、いつも不潔にしている場合や、犬が頻繁に指先を舐める癖がある場合には、指間炎の発症を誘発してしまう場合があります。

アトピー性皮膚炎などの体質によって発症しているケースも多く、そのような場合には、他の部位にも皮膚炎が生じていたり、外耳炎を併発している場合があります。

栄養面においては、ドッグフードに含まれている脂肪分の品質や、その保存状態が悪いために、セラミドなどの角質層を保護する働きのある脂質や皮脂膜の形成が正常に行えず、皮膚炎が起こりやすくなる場合もあります。

嗜好性の高いおやつを過度に与えすぎているために、保存料や防腐剤などの添加物を多く摂取していたり、様々な種類の食材を与えているために、食物アレルギーが起こりやすくなっている場合もあります。

犬の指間炎の症状

・指や肉球の間の皮膚が赤くなる

・指や肉球の間の被毛が変色する

・指や肉球の周囲の被毛がいつも濡れている

・指や肉球の間に傷ができる

・特定の足を痛がる(触られるのを嫌がる)

犬が指間炎になると、指や肉球の間の皮膚が赤みをおびてきたり、皮膚の一部が腫れ上がるようになり、皮膚が炎症を起こしているような状態になります。

犬の肉球は、角質層が厚くなり硬化したものですので、外部の刺激に対しては強く丈夫な構造になっているため、そのような皮膚炎の症状は、その間にある指の皮膚に生じるようになります。

そして、その周囲の被毛にも変色が起こる場合があります。

症状がとても軽く、そのような病変が見られない場合であっても、犬が痒みや違和感を感じ取り、しきりに舐め続けるために、指や肉球の周囲の被毛がいつも濡れているようになる場合もあります。

そのような場合には、単なる舐め癖であったり、分離不安障害をかかえているだけの場合もありますが、そのようにして何度も舐め続けているうちに、やがて指間炎を発症してしまう事になる場合があります。

犬の指間炎は、症状が進むにつれて、強い痒みが生じるようになりますので、犬はしきりに痒がって、足の裏を何度も舐め続けたり、噛み付いたりするようになっていきます。

荒れた皮膚や傷口から、皮膚や口腔内の細菌が入り込むと、痒みが一層ひどくなるため、ひどく噛み付いたり、毛を噛み千切るなどして、じゅくじゅくした傷ができてしまう場合もあります。

皮膚の荒れや傷が一層ひどくなってくると、痛みが生じるようになるため、散歩中の歩き方がおかしくなったり、痛がって足を上げるようになったり、飼い主に触られるのを嫌がるようになる場合もあります。

このような指間炎の病変は、特定の足だけ見られる場合もあれば、4本の全ての足に異常が見られる場合もあります。

犬の指間炎の治療方法

・病変部の洗浄、殺菌、消毒

・指や肉球の周囲の被毛のカット

・薬剤(抗生剤、抗真菌剤、アレルギー薬)の投与

・ドッグフードの見直し、変更

・エリザベスカラーの着用

・散歩後の足の裏の衛生管理

・舐め癖、分離不安障害の改善

犬の指間炎の治療は、病変が生じている指や肉球などの足元を、薬用シャンプーで洗浄したり、消毒薬などで殺菌するなどの処置が行われます。

指や肉球の傷がひどい場合など、薬用シャンプーで洗浄する事によって、かえって皮膚を傷めてしまう可能性がある場合には、刺激の弱い消毒薬だけが用いられ、患部の殺菌が行われます。

通気性を良くするために、病変が生じている指や肉球の周囲の被毛は短くカットして、通気性を良くする場合もあります。

細菌や真菌(カビ)が原因の場合には、抗生剤や抗真菌剤などの薬剤の投与が行われます。

アレルギーの可能性がある場合には、ステロイド剤などのアレルギー薬の投与や、ドッグフードの変更を指示される場合もあります。

適切な治療を行っていても、犬が患部を舐め続けているうちは、皮膚が傷ついたり、口腔細菌が入り込むなどして、なかなか治りにくくなりますので、頻繁に舐め続けている場合には、エリザベスカラーを着用させるなどして、犬が患部を舐めないようにしておく必要があります。

治療中は、患部に汚れが溜まったり、雑菌が入り込まないように、散歩の際には、犬の足に応じた靴や靴下などを着けさせたり、散歩の後は丁寧にお手入れをするなどして、いつも清潔な状態に保っておく必要があります。

犬の指間炎は、一度改善してからも、再発を繰り返してしまう場合がありますので、その後も足の裏を清潔に保つようにして、予防に努める事も大切になります。

舐め癖がある場合には、犬が舐めようとするたびに、何度も声かけをして注意をそらすようにしたり、スキンシップの頻度を増やす事も大切です。

分離不安障害など、飼い主に依存しすぎている可能性がある場合には、少しずつ時間をかけて犬との距離を取っていく必要があります。

犬とともに食事や睡眠を共にする事は避け、外出や帰宅時に犬が興奮して飛びついてくる場合には、意識的に相手にしないようにして、目を反らしたり、距離をとって離れるようにする必要があります。

そのような事を、じっくりと時間をかけながら、少しずつ犬に慣らしていく事が、犬の心の成長や自立へとつながっていきます。

また、ドッグフードの品質や保存状態などが影響して、指間炎などの皮膚炎を誘発してしまう場合もありますので、ドッグフードが犬の体質に合っていない可能性がある場合には、他の種類に変更してみたり、真空保存を行ったり、買い置きを少なくするなど、ドッグフードの品質や鮮度にも注意してみる必要があります。

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皮膚の乾燥から起こる、犬の皮膚の痒み(犬の乾燥肌、ドライスキン、皮脂欠乏症について)



犬が体を痒がるようになる原因には、細菌、真菌(カビ)、アトピー、アレルギー、寄生虫、内臓疾患など、様々な要素が挙げられます。

しかし、そのもともとの原因は、皮膚の乾燥によって痒みが生じており、何度も引っ掻いているうちに、皮膚が傷ついて弱くなってきたために、様々な皮膚病の症状が誘発されているケースもあります。

犬の皮膚は人間よりもデリケート

犬の皮膚は、人間の皮膚の5分の1から3分の1程度の厚さしかないと言われており、とても薄く繊細です。

人間でも、冬場の空気が乾燥してくる時期には、皮膚が乾燥しやすくなる場合がありますが、犬は人間以上に皮膚が薄く保湿力が弱いため、皮脂を分泌する事によって、水分を留めようとする働きがあります。

また、その皮脂によって、美しい毛並みや毛艶を維持する事ができています。

そのような事から、犬は人間以上に体臭が生じやすい傾向にあり、皮膚や被毛に汚れが溜まりやすく、皮膚病にもかかりやすいと言われています。

そして、薄い皮膚は、外部の刺激にも影響を受けやすく、爪を立てて引っ掻いているうちに、すぐに皮膚が傷ついて腫れや赤みなどの炎症が生じてしまうなど、皮膚病を起こしやすい特徴があります。

皮膚の乾燥によって起こる犬の皮膚病

犬の皮膚が乾燥する原因は、シャンプーのやりすぎや栄養分の偏り(栄養不足)によって起こる事が多い傾向にありますが、先天的に皮膚が弱い体質であったり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の影響から、皮膚が乾燥しやすくなる場合もあります。

犬の皮膚は人間に比べると大変薄いですが、全身が濃い被毛で覆われている事で、外部の刺激から皮膚を保護していたり、また、皮脂を分泌する働きが盛んなために、水分を留める保湿力が人間と同様に備わっています。

しかし、人間の基準で体臭が強いと判断して、犬に頻繁にシャンプーを行ってしまうと、保湿に必要な皮脂が洗い流されてしまう事で、皮膚が乾燥しやすくなったり、痒みが生じやすくなる場合があります。

そして、皮脂が極端に少なくなると、皮膚のバリア機能も弱くなってくるために、細菌や真菌(カビ)などの常在菌の刺激を受けやすくなったり、アレルギー物質に対しても過敏になってしまい、痒みが引き起こされるようになる事があります。

そして、皮膚のバリア機能の低下は、ニキビダニやヒゼンダニといった微細な寄生虫への抵抗力も弱くなるため、寄生虫性の皮膚疾患にもかかりやすくなっていきます。

免疫力の弱い子犬や老犬は、特に、このような外部の刺激に影響を受けやすく、皮膚の乾燥が原因となって、皮膚に異常が引き起こされる事も多い傾向にあります。

犬の皮膚の乾燥を防ぐオメガ3系脂肪酸

犬の皮膚の乾燥は、毎日口にしているドッグフードに含まれている脂肪分の成分や鮮度が原因となって引き起こされる場合もあります。

皮膚の角質層の細胞と細胞の間に存在している皮脂は、セラミドなどと呼ばれている脂質ですが、その細胞間の脂質(細胞間脂質)は、遊離脂肪酸やコレステロールを元に生成されています。

以前は、犬が必要とする必須脂肪酸は、植物などから採れるオメガ6系脂肪酸のみと言われていましたが、最近では、オメガ6系脂肪酸だけでは、皮膚病や関節炎、アレルギーなどの免疫疾患を発症する事が多くなるため、青魚などから採れるオメガ3系脂肪酸も必要と言われてるようになってきています。

オメガ6系脂肪酸は、免疫機能を低下させてアレルギーを誘発したり、血液の粘度を高めて動脈硬化を促進する働きがあります。

一方、オメガ3系脂肪酸は、免疫力の低下を防いでアレルギーを抑制したり、血液の粘度を下げて動脈硬化を予防する働きがあります。

その異なる性質を持つ遊離脂肪酸は、双方をバランスよく摂取する必要があると言われています。

また、ドッグフードに含まれている植物由来の脂肪分は酸化しやすいため、品質や保存状態が悪い場合には、酸化した脂肪分によって体内も酸化しやすくなり、皮膚が乾燥しやすくなったり、アレルギーが起こりやすくなったり、動脈硬化を促進して、老化を早めてしまう事にもなってしまいます。

そのため、なるべく新鮮で良質なドッグフードを買い与えるようにして、真空保存や真空チルド保存を行うなどして、保存状態にも十分注意する必要があります。

犬の皮膚の乾燥を予防する方法

犬の皮膚がカサカサと乾燥しやすい体質であったり、アトピー性皮膚炎などで皮膚が弱い体質の場合には、皮膚のバリア機能が弱いため、皮膚病にもかかりやすくなります。

それを予防するために、普段から犬の体を清潔に保っておく事も大切ですが、それ以上に、皮膚が弱い場合には、皮膚を保護する事が重要になってきます。

シャンプーはすればするほどに皮膚が痛んでしまう場合があり、皮膚がひどく乾燥して傷ついている場合には、動物病院でも禁止するように指導を受ける場合があります。

そのため、シャンプーをする際には、必ず溶液を薄めて使用したり、シャンプーの頻度を少なく減らす事も大切です。

皮膚が弱い場合には、雑菌やアレルギー物質などにも影響を受けやすくなりますので、定期的にブラッシングをして、皮膚や被毛に溜まった汚れを取り除いてあげる事も必要です。

そして、馬油やココナッツオイルなど、犬が口にしても問題のない脂分を皮膚に薄く塗るなどして、足りない皮脂を補ってあげる必要があります。

馬油は殺菌作用が高く、犬の皮脂にも近い成分ですので、皮下への浸透力も高く、毛細血管の殺菌や抗酸化作用も期待できると言われています。

また、ココナッツオイルも殺菌作用が高く、天然の抗生物質とも言われています。

いずれも、犬が口にしても問題の無い脂肪分ですので、皮膚がカサついている場合には、薄くのばしながら塗りこんであげると、皮膚の乾燥を予防する事ができます。

ひどく痒がっている場合には、積極的に声をかけて安心させたり、一緒に遊んで注意をそらすようにする事も大切です。

眠っている間など、皮膚が温かくなってくると痒がるようになる事がありますが、そのような場合は、氷袋(氷嚢)などで痒がっている箇所を冷やしてあげると、ひどい痒みが緩和される場合があります。

直接あてるのが冷たすぎる場合には、タオルや洋服の上からあてるようにしてあげましょう。

犬の洋服は、痒みのある箇所を掻きむしらないようにするためには有効で、傷やかさぶたなどができている場合には、洋服を着せた方が良いと言われています。

室内の気温が高くなりすぎていたり、空気が乾燥しすぎている場合には、皮膚の痒みが生じやすくなりますので、室内の温度や湿度にも注意して、エアコンや加湿器などで調整してあげるようにしましょう。

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犬のカビ(真菌症、真菌性皮膚炎)の原因、症状、治療方法



犬の体の一部に脱毛が見られたり、ある時から急にフケが多くなったり、体臭が強くなってきた場合には、真菌(カビ)による感染症を引き起こしている場合があります。

犬の真菌症(真菌性皮膚炎)について

犬の真菌症は、空気中、土壌中、水中など、生活環境の至る所に存在している真菌(カビ)が、犬の皮膚や被毛で過剰に繁殖する事によって病変を引き起こすようになる、真菌(カビ)の感染症です。

人間が足に水虫を発症する事が多いように、このような皮膚の真菌感染症は、犬においても比較的多く見られる皮膚疾患の一つです。

犬が感染する真菌(カビ)には、白癬菌、マラセチア菌、カンジダ菌など、様々な種類が存在しています。

白癬菌は、皮膚の角質層や垢、被毛や爪などに含まれているケラチンと呼ばれるタンパク質を栄養源にして、活発に繁殖する性質を持っており、マラセチア菌は、毛穴から分泌する皮脂を栄養源にして、活発に繁殖する性質を持っています。

カンジダ菌は、毛穴から分泌する汗腺分泌物に含まれている糖分を栄養源にして、活発に繁殖する性質を持っています。

そのため、健康な犬の皮膚や粘膜にも、様々な種類の真菌が常在菌として存在しており、何らかの原因によって過剰繁殖を起こすと、皮膚に炎症を引き起こしたり、毛根にダメージを与えて脱毛を引き起こすようになります。

犬の真菌症(真菌性皮膚炎)の原因

犬の真菌症は、皮膚や被毛の汚れ、不衛生な生活環境、室内の空気のよどみなど、犬の体や身の周りの生活環境の衛生状態が悪いために、真菌が過剰に繁殖しやすくなり、皮膚に異常が生じるようになる場合があります。

また、加齢、病気、ストレスなど、心身の不調によって免疫力が低下して、皮膚の常在菌が過剰に繁殖しやすくなり、このような皮膚病が誘発される場合もあります。

栄養分の偏り、栄養不足、食べ過ぎ(肥満)など、食事内容に問題がある場合や、フードの保存状態が悪いために、皮膚のバリア機能が低下したり、免疫力が低下してしまい、真菌の過剰繁殖を誘発してしまう場合もあります。

他にも、アレルギー疾患、寄生虫感染症、細菌感染症など、他の皮膚病を患っているために、皮膚が傷付いて弱くなっており、真菌への抵抗性が低下して、真菌の感染症を招く場合もあります。

また、甲状腺や副腎皮質など、ホルモン分泌器官の障害によって、皮膚の新陳代謝が過度に進んだり、逆に極端に低下して、皮膚の常在菌である真菌が過剰繁殖を起こしてしまう場合もあります。

犬の真菌症(真菌性皮膚炎)の症状

犬の真菌症は、感染後、過剰繁殖を起こした菌体の種類によって、皮膚や被毛に現れる症状が異なってきます。

白癬菌などの皮膚糸状菌が過剰繁殖を起こした場合には、体の一部に円形状の脱毛が見られるようになり、その局所的な脱毛は、徐々に大きくなって拡大していきます。

そして、犬が患部を触った後の足で、別の所を触るなどしていると、他の部位にも同じような円形状の脱毛が見られるようになっていきます。

脱毛が起きている患部の周囲には、フケが多く溜まっていたり、粉を吹いたようになっていたり、カサブタが生じている場合もあります。

マラセチア菌やカンジダ菌などの酵母菌(酵母様真菌)が過剰繁殖を起こした場合には、その栄養源となる汗腺分泌物が多くなっている場合が多く、体が皮脂などの分泌物でベトベトしていたり、皮脂の付いたフケや垢が多く出るようになったり、強い体臭が生じている事が多い傾向にあります。

時には、皮膚がカサカサと乾燥したようになり、フケが急に多くなったり、粉を吹いたようになる場合もあります。

いずれの場合も、症状が軽い初期のうちは、犬が痒がる様子を見せる事はありませんが、少しずつ、毛穴やその周囲の組織など、皮膚の深部へと感染が進行してくると、皮膚が赤く腫れて炎症が起こったり、皮膚の痒みが生じるようになっていきます。

皮膚が赤く変色したり、黒ずんだようになり、色素沈着を起こす場合もあります。

犬が痒がるようになると、しきりに体を引っ掻いたり、噛み付く事を繰り返すようになるため、皮膚や毛根が少しずつ傷付いてくるようになります。

そのため、皮膚の炎症がさらにひどくなったり、傷ができたり、脱毛が起こるなどして、徐々に症状がひどくなっていきます。

細菌による二次感染が起こると、化膿が起きたり、患部が熱を持つようになる場合もあり、ますます痒みがひどくなり、症状が複雑化して治りにくくなっていきます。

犬の真菌症(真菌性皮膚炎)の治療方法

犬の真菌症の治療は、患部または全身を、抗真菌シャンプーや抗真菌作用のある薬浴によって洗浄が行われます。

そして、被毛を短くカットしたり、刈り上げるなどして、患部の通気性を良くする処置も行われます。

また、病変がこれ以上悪化しないように、真菌の繁殖を抑える飲み薬や塗り薬を使用して、皮膚病の原因菌を少なく減らす薬物治療も同時に行われます。

患部の皮膚や被毛など、病変部の組織の一部を採取して、顕微鏡で原因を調べる病理検査や、皮膚や被毛に存在している真菌を10日前後かけて培養し、原因菌を特定する真菌培養検査が行われる場合もあります。

また、他の病因の除外診断を行うために、血液検査などの詳しい検査が行われる場合もあります。

治療中は、犬の体から落ちるフケや被毛にも、菌が多く存在していますので、再感染が起こらないように、犬が使用しているベッドやマットも、こまめに掃除をして清潔に保つ必要があります。

無糖ヨーグルトや納豆などの発酵食品を与える事も、腸内環境が整ったり、排泄機能が高まる事によって、犬の免疫力を高める効果が期待できます。

マラセチア皮膚炎などで、皮脂の分泌量が異常に多い場合には、こまめにシャンプーをしたり、濡れたタオルで定期的に体を拭くなどして、犬の体をいつも清潔に保つ事が大切になります。

犬の真菌症は、耳の中にも病変が及んでしまい、外耳炎を併発する事も多いため、耳の中の臭いや汚れにも注意して、定期的に耳掃除や耳の中の洗浄なども行う必要があります。

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