犬の包皮炎(亀頭包皮炎)の原因、症状、治療、予防方法



犬がかかる皮膚炎のうち、オスの犬の陰茎(ペニス)や陰嚢(睾丸)といった生殖器、またはその周囲に、皮膚の発赤や腫れなどの炎症が起こる場合があります。

このような陰部に生じる皮膚や粘膜の炎症は、包皮炎と呼ばれています。

病変が陰茎の先端部分のみに生じている場合には、亀頭包皮炎と呼ばれる場合もあります。

このような病気は、オスの犬特有のものですが、同じような病変に、メスの犬の外陰部やその周辺に、皮膚の発赤や腫れなどの炎症が起こる場合があります。

そのような病変は、膣炎と呼ばれています。

犬が包皮炎を発症すると、犬はしきりに自分の陰部の周囲を舐め回したり、噛んだりするようになりますが、時には、膀胱炎、尿道炎、アトピー性皮膚炎など、他の病気が背景に潜んでいる場合があります。

メスの犬においては、子宮蓄膿症によって陰部の周囲に腫れや痒みが起こるようになる場合があります。

犬の包皮炎の原因

犬の包皮炎の原因は、陰部に尿や分泌液などの汚れが溜まっていたり、散歩の際に、陰部が地面に触れたり、水溜りのはねが付くなどして汚れたままになっていると、雑菌が繁殖してしまい、違和感や痒みなどの異常が起こりやすくなる事によって引き起こされます。

免疫力が弱い犬は、このような感染症にかかりやすく、アトピー性皮膚炎などのアレルギー体質や皮膚の弱い体質の犬は、皮膚が外部の刺激に過敏になっているため、雑菌による刺激にも、強い痒みが生じやすくなります。

若くて健康的な犬であっても、陰茎からの分泌液が盛んに出やすい体質であったり、家具やクッションなどにもマウンティング(腰を振って陰部をこすりつける行為)によって、陰茎の包皮や粘膜が傷ついたために、包皮炎が起こる場合もあります。

陰部周辺の皮膚は、他の皮膚に比べてとても薄く弱いため、このような感染症が起こりやすい傾向にあります。

また、皮膚炎の程度が軽くても、犬が不快感を感じ取り、何度も舐めたり、噛んだりする事を繰り返したために、症状がひどくなっていったり、なかなか治らずに長期化してしまう場合もあります。

膀胱炎や尿道炎などの尿路感染症にかかっており、痒みや痛みなどの違和感があるために、陰部の周囲をしきりに気にして舐めるようになる場合もあります。

犬の包皮炎の症状

犬が包皮炎になると、陰茎や陰嚢などの生殖器の外側の皮膚が赤みをおびて腫れたようになっていたり、包皮の内側から白や黄色の膿が出てくるようになる場合もあります。

また、膿が塊状になり、垢やカスのようにして出てくる場合もあります。

細菌や真菌(カビ)の影響から、皮膚の黒ずみなどの色素沈着が見られる場合もあります。

犬は陰部の痒みや痛みなどの違和感を感じるようになるために、しきりに舐めたり、噛んだりする事を繰り返すようになり、ますます包皮の炎症がひどくなったり、傷ついた包皮に口腔細菌が入り込むなどして、治りにくくなっていきます。

症状が長引いている場合には、細菌が尿路をさかのぼる上行性感染によって、尿道炎や膀胱炎、前立腺炎や腎盂腎炎などの尿路感染症を引き起こしてしまう場合もあります。

尿路感染症などで膀胱や尿道に異常が生じると、排尿のたびに痛みを起こるようになるため、声をあげるようになったり、排尿量を少なく抑えて我慢するようになるため、トイレの頻度が多くなる場合があります。

また、尿を出すのに時間がかかるようになり、トイレに長くいる事が多くなる場合もあります。

尿路にも炎症が起こっている場合には、おしっこに血の混じった血尿が出る場合もあります。

犬の包皮炎の治療

犬の包皮炎の治療は、症状が軽い場合には、丁寧に患部の汚れを取り除いたり、殺菌消毒を行うなどして、注意しながらお手入れを行っていると、病院で治療を受ける事もないまま、自然に治まっていく場合もあります。

しかし、老犬などの免疫力の弱い犬や、アトピー性皮膚炎などで皮膚がもともと弱い体質の犬は、症状がひどくなる事が多いため、早いうちに病院で詳しい検査を受ける必要があります。

膿皮症やマラセチア皮膚炎など、他の感染症にかかっている場合には、二次感染が起こる可能性がありますし、上行性感染によって尿道炎や膀胱炎などの合併症を招く恐れもありますので、十分注意が必要です。

陰茎の先から少量の分泌物が稀に出る場合には、生理現象の範囲である事も考えられますが、犬がしきりに舐めたり、噛んだりしている場合には、そのような行為によってひどくなっていく場合もあります。

犬の包皮炎の治療は、ぬるま湯、生理食塩水、消毒薬などで患部やその周囲を洗浄したり、抗生物質を使用した内科治療が中心となります。

犬の年齢が若く、陰部からの分泌物が盛んに出る場合には、虚勢が必要になる場合もあります。

犬の包皮炎の予防方法

犬の包皮炎は、治療後も、繰り返し再発を起こしてしまう場合もありますので、普段からこまめに汚れを拭き取ったり、殺菌消毒を行うなどして、入念にお手入れをしておく必要があります。

再発を起こしていないか、また、犬の体に異常がないか、定期的に犬の体の各部位をチェックしておく事も大切ですが、トイレに、尿に混じって膿や血が出ていないかなども、定期的に確認しておく必要があります。

犬がしつこく舐めたり、噛んだりしている場合には、なかなか治りにくくなったり、症状を悪化させてしまう場合がありますので、積極的に声かけを行って、スキンシップの頻度を増やす事で注意をそらしたり、症状が快方へと向かうまでは、エリザベスカラーを着けさせる事も必要な場合があります。

足の短い犬は、お腹が地面に近くなりますし、被毛の長い犬は、被毛の奥に汚れが溜まりやすくなりますので、散歩の後は足の裏だけでなく、お腹や陰部、尻尾の周囲も丁寧に拭いて清潔にしておく必要があります。

また、生殖器やその周囲の被毛が長い場合には、尿や分泌液などの汚れが溜まりやすくなりますので、予め短くカットしておくと、通気性も良くなり、雑菌の繁殖を予防する事にもつながります。

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