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猫の目の病気、角膜炎の原因、症状、治療方法について



猫の角膜炎

角膜炎とは、目の中央にある黒目の外側を覆っている透明な膜である角膜に、炎症が起きた状態を言います。

角膜は0.5~0.8mm程の厚さの透明の膜ですが、このような透明な組織は、猫の体では唯一、角膜にのみ存在しています。

黒目の部分の水晶体が、カメラの凸レンズのような役割があるのに対して、角膜は、それを保護するレンズのフィルターのような役割を果たしています。

そのため、角膜に傷がついたり、角膜と水晶体の間にある眼房水が漏れ出るなどして、角膜にゆがみが生じると、目に見えるものも、ゆがんで見えるようになります。

猫の角膜炎の原因

角膜炎の原因は、目に砂やホコリなどの異物が入り込んだ事、アトピー性皮膚炎などの皮膚の痒みから、目をひどく擦った事、細菌や真菌、ウイルスなどの病原体に感染した事、猫同士の喧嘩、交通事故、ビタミン不足、涙の不足など、様々な事が挙げられます。

また、眼瞼内反症や眼瞼外反症、結膜炎や緑内障などの他の眼病が原因となって起こる場合もあります。

猫の角膜炎の種類

実質性角膜炎

実質性角膜炎とは、角膜の上皮から実質にかけて炎症が生じたものを言います。

多くは、猫ウイルス性鼻気管炎と猫ヘルペスウイルス感染症が関与して起こると言われています。

第三眼瞼にも炎症が波及する場合があり、慢性化すると角膜が破壊され、潰瘍性角膜炎(角膜潰瘍)へと進行する恐れがあります。

分離性角膜炎

分離性角膜炎とは、角膜の表面に褐色または黒色の変色部分が現れ、時間の経過とともに自然分離するものを言います。

ペルシャ、ヒマラヤン、シャム、バーミーズは、特に発症しやすいと言われています。

角膜分離症、角膜黒色壊死症とも言われています。

好酸球性角膜炎

好酸球性角膜炎とは、角膜の外側に隆起した桃色または褐色の腫瘤が生じたものを言います。

好酸球の増加によって形成される腫瘤の多くは、猫ヘルペスウイルス感染症が関与して起こると言われています。

また、アレルギー物質との接触によるアレルギー反応から、血液中に存在している好酸球が異常行動を起こして、角膜を破壊してしまう、自己免疫疾患の影響もあると言われています。

増殖性肉芽腫性角膜炎とも言われています。


猫の角膜損傷

角膜損傷とは、何らかの外的要因によって角膜に傷がつき、角膜が損傷した状態を言います。

角膜に傷ができる原因には、砂やホコリなどの異物の進入、猫同士の喧嘩、涙の不足、アトピー性皮膚炎による掻きむしり、逆さまつげなど、様々な事が挙げられます。

これといった明白な症状はありませんが、片目だけ目を開けられずに、薄目のままでいたり、涙の量や目ヤニが多い事などから発覚する事が多いと言われています。

一般的には、体にできた傷は、血管から供給される栄養分を元に修復が行われますが、目の角膜には血管がありませんので、涙に含まれる栄養分を元に修復が行われます。

しかし、涙に含まれる栄養分は極めて少ないため、しばらくすると角膜に新しい血管が新生され、傷の修復が行われるようになります。

このようにして現れた血管は、角膜を修復する上では有用ですが、傷の修復後も血管が残ってしまうため、角膜の透明性は損なわれるようになります。

また、傷を修復する際に、たくさんの結合組織が現れ、白い濁りが残るようになります。

そのため、角膜損傷の治療には、血管が新生される前に、点眼薬などを使用して、早期に治療を行う必要があると言われています。

猫の角膜潰瘍

角膜潰瘍とは、角膜に生じた傷によって、その欠損部分が広がり、びらん(ただれ)が生じた状態を言います。

原因は、角膜炎や角膜損傷の悪化によるものや、その後に眼球内で感染が生じた事などが挙げられます。

まぶたの異常や被毛の異常、涙液の減少など、慢性的な目の病変によって引き起こされる場合もあります。

角膜の上皮が欠損した状態のものを表層性角膜潰瘍と言い、さらに下層の角膜実質まで欠損が広がったものを深層性角膜潰瘍と言います。

猫の角膜炎の症状

猫が角膜炎になると、目から痒みや痛みなどの不快感が生じるようになります。

目から痒みが生じている場合には、その痒みを気にして何度も目を足で擦ろうとしたり、まばたきを繰り返すようになります。

壁や床に目を擦り付ける場合もあります。

目の痛みが強い場合には、常に目を細めたままでいたり、痛がってまぶたを閉じたままで過ごすようになります。

また、涙の量が異常に多くなり、それに伴い、目ヤニが多く出るようになったり、涙やけができる場合もあります。

角膜炎が進行していくると、角膜に白い濁りや新生血管が確認できるようになります。

猫の角膜炎の治療方法

猫の角膜炎には、角膜の治療を促す薬剤や、抗炎症剤などの点眼薬を使用して治療が行われます。

感染症が原因である場合には、抗ウイルス剤や抗生剤などが使用されます。

また、二次感染の予防を目的に、これらの薬剤が使用される場合もあります。

角膜炎のひどい悪化が見られ、角膜潰瘍などが生じている場合には、外科手術が行われる場合もあります。

治療中は、猫が目を擦るなどして状態を悪化させないように、エリザベスカラーなどの器具を装着させる必要があります。

猫の角膜炎は、ひどくなると、大幅な視力低下や失明を招く恐れがあるため、決して甘く見てはいけません。

そのため、猫が目を足で触るなどして気にしていたり、目を細めているのを確認した場合には、猫が目をさらに擦って傷つけたり、悪化させてしまう前に、すぐに病院へ連れて行き、詳しい検査を受ける必要があります。

また、普段から猫の目の周りの目ヤニや涙やけなどの汚れをよく観察しておき、こまめに汚れを取り除いてあげる事も大切です。

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