猫の皮膚糸状菌症(皮膚真菌症、白癬菌症)



猫の皮膚糸状菌症

猫の皮膚糸状菌症は、カビの仲間である真菌が皮膚(表皮)で過剰に繁殖した事によって、脱毛やかさぶたなどの病変が現れる、皮膚の真菌感染症です。

皮膚真菌症または猫白癬と呼ばれる場合もあります。

真菌は、もともと猫の体の至る所に存在しており、常在菌の一種とも言われています。

健康な猫の体表では、不顕性感染として無症状のままに存在しており、また、室内においても、抜け毛、フケ、垢の落ちる場所には、数多く生息しています。

しかし、真菌は葉緑体を持たず、光合成を行わないため、単独では生きていけず、人や猫などの動物の皮膚に寄生し、古い皮膚や皮脂などの老廃物を栄養源にする事で、生存する事ができています。

そして、皮膚に定着した後、過剰に繁殖してくると、皮膚病としての病変を引き起こすようになります。

猫の皮膚で繁殖する真菌は、人に寄生する真菌とは種類が異なると言われていますが、稀にうつる場合があるため、猫の皮膚糸状菌症は、人獣共通感染症と言われています。

また、人の水虫(白癬菌)が猫へとうつってしまうケースも、稀に見られると言われています。

猫の皮膚糸状菌症の原因

猫の皮膚糸状菌症は、既に病変が現れている猫との直接の接触や、真菌に侵された環境下で菌体が体に付着する事などから、感染が起こる場合があります。

また、感染猫を触った人の手や衣服に付着した菌体が、間接的に未感染の猫に付着してしまい、感染が起こる場合もあります。

免疫力の弱い子猫や老猫は感染が起こりやすく、また、ストレスが溜まっていたり、栄養不足の猫も感染が起こりやすい傾向にあります。

また、猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)といった免疫力の低下を招くウイルス感染症にかかっているために、真菌への抵抗力がひどく弱まり、感染が起こりやすくなる場合もあります。

猫の皮膚糸状菌症の症状

猫の皮膚糸状菌症の症状は、感染した真菌が皮膚の角質層に定着したまま、菌糸を伸ばしながら根を張るようにして繁殖を続けるため、病巣の拡大とともに毛根がダメージを受け、局所的な脱毛が生じるようになります。

その脱毛は、最初は円形状に現れ、真菌の繁殖とともに大きく広がっていきます。

また、その患部を触った足で他の部位を触る事で、他の部位にもうつるため、同じような円形状の脱毛がいくつも現れるようになっていきます。

そのような事から、皮膚糸状菌(白癬菌)は、リングワームとも呼ばれています。

そして、脱毛部の周囲にはかさぶたが生じたり、フケが多く出るようになるなど、カサカサと乾燥したようになります。

また、ポツポツとした乾いた丘疹が現れる事もあり、皮膚がデコボコしてザラザラした状態になる場合もあります。

小さなフケが多く出る場合には、粉を吹いたように見える事もあります。

初期の頃から強い痒みが起こる事はほとんどありませんが、皮膚が傷ついて弱くなっている所に、他の細菌による二次感染が起こったり、他のアレルギー物質の影響を受けると、皮膚の腫れや発赤が起こる場合があり、痒みが生じるようになる事があります。

猫の皮膚糸状菌症の検査

猫の皮膚糸状菌症は、獣医師による視診だけでは判断できない場合も多いと言われています。

猫の皮膚糸状菌症の検査は、病変部の皮膚の一部を採取して、その組織に胞子や菌糸の存在を確認する顕微鏡検査が行われます。

また、ウッド灯と呼ばれる紫外線を照射する事で、真菌の有無を調べるウッド灯検査が行われる場合もあります。

顕微鏡検査でも見落とす可能性がある事や、ウッド灯検査でもホコリやフケに光が反応してしまう事があるため、確実な検査方法としては、その採取した組織から、真菌を培養する培養検査が行われ、真菌の検出を持って皮膚糸状菌症の確定診断となります。

培養検査は、検査結果が出るまでに1~2週間程度かかりますが、それまでの間は何も処置をしない事はほとんどなく、獣医師の判断により、患部の洗浄や殺菌、抗真菌薬の投与といった治療が行われます。

猫の皮膚糸状菌症の治療

猫の皮膚糸状菌症の治療は、シャンプーや薬浴などで体を洗浄したり、抗真菌薬の投与などが行われます。

猫は体がとても柔らかく、毎日こまめにグルーミングを行うため、塗り薬は舐め取ってしまう事が多いため、主に飲み薬が選択されます。

病変部の通気性を高めるために、患部の被毛を短く刈り上げる場合もあります。

治療中は、猫の体を清潔に保つとともに、猫の体から落ちた抜け毛、フケ、垢にも菌体は存在していますので、身の周りの生活環境も衛生的に保つようにして、病変部の拡散防止に努める必要があります。

猫の皮膚糸状菌症の予防

猫の皮膚糸状菌症は、既に感染している猫との直接の接触によって発症する事が多いため、他の猫との接触を避ける事が最も有効な予防方法となります。

また、飼い主が感染猫を触った手や、その猫と接触した衣服を介して、間接的にうつる場合もありますので、他の猫を触った後には、手洗いをしっかり行い、清潔な衣服に着替える事も重要です。

極力、そのような感染リスクを排除するには、完全な室内飼育にして、飼い主共々、他の猫との接触を避ける事が大切です。

飼い猫を外出させない事は、そのような真菌感染症の予防の他にも、ウイルス感染、寄生虫感染、猫同士のケンカ、野生動物との接触、交通事故など、様々な健康被害から愛猫を守る事にもつながります。

そして、猫の体を定期的にブラッシングしたり、除菌ケアを行うなどのお手入れしたり、身の周りの生活環境もこまめに掃除するなど、衛生面に留意する事も大切です。

猫の皮膚糸状菌症は、治りかけては再発するなど、とてもしつこくやっかいな皮膚病と言われていますので、ひどい状態で発覚してしまう前に、猫の体に異常がないかどうか、普段からこまめに様子を見ておき、早期発見、早期治療に努める事も大切です。

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犬の皮膚病と皮膚のかゆみについて



犬の皮膚について

犬の体は、全身が濃い体毛に覆われていますが、皮膚そのものは大変薄く、人間の皮膚に比べると5分の1から3分の1程度の厚さしかないと言われています。

そのため、外部からの刺激に対しては非常にデリケートで、軽微な痒みや痛みといった違和感が起こりやすく、舐めたり、噛んだり、引っ掻いたりしているうちに、次第に皮膚の炎症がひどくなり、皮膚病へと発展してしまう場合があります。

犬の皮膚病は、動物病院に訪れる犬の病気の種類の中では、最も多い疾病と言われています。

犬の皮膚病は、病原菌、寄生虫、アレルギー、ホルモン異常など、原因は様々で、またそれらの原因が複合的に関与しているケースもあります。

また、遺伝的な影響によって皮膚病が誘発される場合もあり、重症化するとなかなか治りにくくなってしまう場合もあります。

犬の皮膚病の原因

犬の皮膚病の原因には、細菌感染、真菌感染、寄生虫感染、アレルギー、ホルモン異常などがあります。

1.細菌感染(黄色ブドウ球菌)

黄色ブドウ球菌などの皮膚の常在細菌が過剰に繁殖したために起こる、皮膚の細菌感染症です。

加齢や病気による免疫力の低下や、アレルギーの治療薬(免疫抑制剤)が引き金となる場合もあります。

2.真菌感染(マラセチア菌、白癬菌)

マラセチア菌や白癬菌などのカビ(真菌)の一種が、皮膚で過剰に繁殖したために起こる皮膚の真菌感染症です。

カビ(真菌)の栄養源である皮脂の分泌量が多い体質の犬に起こりやすい傾向にあります。

3.寄生虫感染(ノミ、ダニ)

ノミ、マダニといった大型の寄生虫や、ニキビダニ、ヒゼンダニといった肉眼では見る事のできない微細な寄生虫に感染したために起こる、皮膚の寄生虫感染症です。

皮膚の抵抗力の弱い子犬や老犬は、全身へと広がり重症化する場合があり、また、免疫力も脆弱なため、アレルギーを引き起こす場合もあります。

4.アレルギー(アトピー)

ホコリや花粉などの吸引、ドッグフードに含まれる特定の食材の摂取、草花や金属などのアレルギー物質への接触などから、免疫作用の過剰反応が起こる、難治性の皮膚炎です。

アトピー性皮膚炎は、遺伝的な影響から、皮膚が乾燥しやすく、また、アレルギーを起こしやすい体質によって引き起こされる、アレルギー性皮膚炎の一種と言われています。

細菌、真菌、寄生虫などの感染症からアレルギー反応が起こり、症状が複雑化しているケースもあります。

5.ホルモン異常(甲状腺疾患、副腎疾患)

甲状腺や副腎といったホルモンの分泌器官(内分泌腺)の異常によって、皮膚の萎縮、乾燥、脱毛などが起こる慢性皮膚炎です。

免疫力の低下とともに、皮膚の抵抗力が低下するため、病原菌、寄生虫、アレルギー物質など、外部の刺激に影響を受けやすくなります。

犬の皮膚病の症状

犬の皮膚病の症状には、痒みが伴う事が多いと言われています。

アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、疥癬(ヒゼンダニ症)などは、特に強い痒みが慢性的に生じる事が多く、夜中もぐっすりと眠れなくなり、元気が無くなったり、食欲が低下したり、イライラと怒りっぽくなる場合もあります。

細菌感染の場合には、湿疹やかさぶたに黄色い膿が見られる事が多く、真菌感染の場合には、フケが多くなったり、体臭が強くなる傾向があります。

犬は皮膚に不快な痒みが生じると、我慢できずに何度も舐めたり、噛んだり、引っ掻く事を繰り返すため、それによってますます皮膚が傷ついてしまい、どんどん悪化させてしまうという悪循環を招く事になります。

そのような皮膚の痒みは、皮膚が乾燥していたり、睡眠中などで皮膚が温まると、さらにひどくなる場合があります。

時には、皮膚の痒みや痛みなどの違和感が全く無いにも関わらず、緊張感や不安感などのストレスを紛らわそうとして、しきりに同じ所を舐め続けたり、引っ掻く事を繰り返し、それが皮膚炎へと進展する場合もあります。

そのようなストレスによる反復的な行動は、常同行動(常同障害)と呼ばれており、その常同行動によって何度も同じ所を舐め続ける事で生じた皮膚炎は、舐性皮膚炎と呼ばれています。

室内を散らかしたり、タオルを噛み千切ったり、室内を激しく走り回るなどして、ストレスを発散しようとする行動(転位行動)を注意され続けると、常同行動を起こしやすくなり、やがて皮膚炎を引き起こしてしまう場合があります。

犬の皮膚病の検査方法

犬の皮膚病の原因には、様々な要素が可能性として挙げられますが、その検査においては、犬の皮膚病の中では最も多いとされている、細菌感染、真菌感染、寄生虫感染を最初に疑い、痒みのある皮膚の一部を採取して、顕微鏡で調べる検査が行われます。

細菌が見つかれば、細菌感染と断定され、真菌が見つかれば真菌感染と断定され、寄生虫が見つかれば、寄生虫感染と断定され、それぞれの原因に応じた治療方法が選択されます。

また、皮膚に異常が見られる病巣から採取した組織を元に、細菌や真菌を培養して、原因菌を特定したり、その病原菌に有効な抗生物質や抗真菌薬を見定める、細菌検査が行われる場合もあります。

視診で確認できる大型のノミやマダニの寄生が判明した場合には、駆虫薬などを使用して、その駆除が行われます。

アレルギー性の皮膚疾患の疑いがある場合には、採血を行い、血液中のIgE抗体の濃度を測定して、体内でアレルギー反応が生じているかどうかの検査が行われます。

そのような皮膚の病理検査や血液検査などからも、原因がはっきりしない場合や、治療を続けていても一向に治らない場合には、他の内臓疾患や腫瘍なども疑い、レントゲン検査(X線検査)やエコー検査(超音波検査)などの詳しい検査が行われる場合があります。

犬の皮膚病は、このような検査によって、いくつもの原因が複合的に見つかる場合もあります。

犬の皮膚病へのケア

人にもそれぞれの皮膚体質があるように、犬の皮膚体質もまた、いろいろな個体差があります。

生まれつきアトピーの素因を持っており、皮膚が弱く乾燥しやすい場合には、皮膚のバリア機能が通常よりも弱いため、皮膚の痒みが生じやすく、様々な病原菌やアレルギー物質へも過敏に反応しやすくなります。

また、シャンプーの頻度や溶液の使用量も、その犬によって様々ですので、一様にお手入れを行うのではなく、皮膚の状態などの経過を見ながら行う必要があります。

犬は皮膚病がきっかけとなり、外耳炎、角膜炎、指間炎、肛門腺炎などの他の病気を併発する事もありますので、愛犬が体を痒がる様子を頻繁に見せるかどうかは、気にしておく必要があります。

犬の皮脂は、多すぎても、少なすぎても問題があると言われており、過剰な皮脂は、真菌(カビ)などの繁殖を誘発して、痒みを引き起こす原因になり、皮脂の不足もまた、皮膚の乾燥を招き、痒みを誘発する原因になります。

そのため、犬が痒がる仕草などがないかどうか、日々確認をしながら、シャンプーの頻度を変更したり、馬油やココナッツオイルなど、口に含んでも問題の無い油分でスキンケアを行う事も必要な場合があります。

また、加齢とともに体質が変化して、今まで口にしていても問題の無かったドッグフードに対してアレルギー反応が起こるようになる場合もありますので、嘔吐や下痢(軟便)が多く見られるようになったり、食後、数分から数時間といった早いうちに、口の周りや皮膚を痒がる場合には、食物アレルギーを疑って、ドッグフードの種類を変更する事も必要な場合があります。

食物アレルギーは、アレルギー反応を引き起こす食材さえ摂取しなければ、症状そのものを無くす事ができると言われています。

犬はどうしても加齢とともに胃腸が弱くなってきたり、免疫力が低下してくるなど、体に不調は生じるものですが、腸は免疫機能の中枢とも言われており、全身の免疫細胞の70~80%は腸に集中していると言われていますので、無糖ヨーグルトや納豆などの発酵食品を与えて、腸内環境を整える事も、体質改善に有効な場合があります。

そして、ホコリやダニ、細菌やカビ(真菌)などを極力寄せ付けないためにも、愛犬の体や身の周りの生活環境は、いつも清潔な状態に保つように努める事も大切です。

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猫の日にちなみ、ユーキャンが猫専用の通信講座「ユーニャン」の動画を公開

通信教育や出版業で知られるユーキャンが、2月22日(にゃん・にゃん・にゃん)の猫の日にちなんで、インターネット限定動画「ねこ勉~Cats Learning~」を公開した。

この動画は、長野県の山奥で暮らしをしているお婆さんと、一緒に住む白猫と黒猫の2匹の猫が登場する、ショートムービーになっている。

白猫と黒猫の2匹の猫は、亡くなったお爺さんの写真を見て悲しむお婆さんを元気にしようと、お婆さんには内緒で、こっそりと猫専用の通信講座「ユーニャン」の勉強を始める。

その「ユーニャン」には、「2本足での立ち方」、「しっぽの振り方」、「肩の揉み方」などが猫の肉球(猫語)で書かれたテキストで解説されていたり、また、DVDの映像を見る事でも学べるというもので、お婆さんを思う2匹の猫は、毎日コツコツ一緒に勉強を行う。

そして、季節は教材が届いた春から夏、秋、冬へと移り行く。

冬の厳しい寒さの影響からか、お婆さんは亡くなったお爺さんの写真を見て、再び涙を流してしまう。

そんな様子を見た2匹の猫は、2本足で立って踊って見せたり、お婆さんの肩を揉んであげたりと、「ユーニャン」で学んだ成果をお婆さんに見せる。

すると、お婆さんの表情は、とても明るい笑顔へと変わる。

動画の内容は、全て実在しない架空の設定ではあるものの、じわじわと心に響く、とても感動的なショートムービーになっている。

この動画を見た視聴者からは、「じんわり泣ける」、「心温まる」、「CMっぽくない」など、SNSを中心に、多くの感動の声が発信されている。



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犬の心拍テンポの変化から、犬のストレス状態が測定可能に

2月18日、大阪府立大学の島村俊介准教授らの研究チームは、犬の心拍数を測定する事によって、リアルタイムに犬のストレス状態を把握する手法を開発したと発表した。

島村俊介准教は、この手法により、「表に出にくいペットの病気やけがを家庭で手軽に察知できるようになる」と話している。

動物は、ストレス時には交感神経が優位になり、リラックス時には副交感神経が優位になり、どちらが強く働くかにより、心拍のテンポにも変化が生じる。

それは、その時々の環境に応じて、1拍ごとに速くなったり遅くなったりするという。

同研究グループでは、その心拍のテンポを計測できるリュック型の小型センサーを開発した。

そして、そのセンサーを犬に装着し、心拍のテンポの変化を観察する事で、緊張が高まった時には、心拍のテンポが変化していく様子を把握する事に成功した。

現在普及している手法は、犬の血液や唾液の成分を検査する必要があり、その結果が出るまでには数日かかる。

島村俊介准教は、「このセンサーを商品化し、家庭でリアルタイムに犬の状態を把握できるようにしたい」と話しており、今後はシャープと共同で、犬の体に取り付け、手軽に健康管理ができるセンサーの開発に乗り出す予定だという。

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犬の腎不全(急性腎不全と慢性腎不全)



犬の腎不全

犬の腎不全(慢性腎不全)は、尿のろ過を行っているネフロン(腎臓の最小機能単位であり、腎小体と尿細管からなる組織)が少しずつ損傷していき、やがて腎臓の機能が慢性的に不全状態に陥った状態になる病気です。

人間には、左右の腎臓を合わせるとネフロンが約200万個あり、犬には約80万個、猫には40万個あると言われています。

そのため、犬や猫は腎臓機能は、人間に比べるとやや脆弱であると言われています。

腎不全の中でも、急性腎不全と呼ばれるものは、わずか1日で腎臓機能に損傷が起こるなど、短期間のうちに発症する腎臓病で、慢性腎不全と呼ばれるものは、数ヶ月~数年という長い年月をかけて、少しずつ腎臓機能に損傷が起こっていく腎臓病です。

腎臓は、肝臓と同じく、沈黙の臓器と呼ばれており、症状が現れにくいと言われています。

腎臓のネフロンには、大きな予備能力があると言われており、ダメージを受けたネフロンを他のネフロンが補う事で、機能を果たす事ができるとされています。

そのような事から、腎臓の機能の低下が確認できた際には、かなり病状が進行していると言われています。

急性腎不全は、適切な治療を早期に行い、腎臓の機能を低下させた要因を取り除く事ができれば、次第に機能を取り戻す可能性もあると言われています。

慢性腎不全は、腎臓の機能のうち、4分の3以上が失われ、症状が現れた病態ですので、その失われた腎臓機能が回復する見込みはほとんどなく、病態の悪化を防ぎ、腎臓の機能を維持するための処置が行われる事になります。

犬の急性腎不全の原因

犬の急性腎不全は、原因の箇所に応じて3種類に大別されています。

1.腎性急性腎不全

腎臓そのものの障害によって起こるもので、細菌感染(レプトスピラ症など)、薬物中毒(抗生物質中毒など)、薬物アレルギー(抗がん剤アレルギーなど)、食中毒(レーズン中毒など)といった影響から、急性腎炎やネフローゼ症候群(低タンパク血症)などを起こした病態です。

2.腎前性急性腎不全

腎臓そのものは正常ですが、心臓疾患や脱水などの急激な血圧低下から、腎臓に流れ込む血液量が減少したために、体液の減少を防ごうとして、乏尿(尿の排泄量の低下)やショック状態を起こした病態です。

腎臓の機能自体は、正常なまま維持されている場合が多いと言われています。

3.腎後性急性腎不全

腎臓で作られた尿が排出される経路(膀胱や尿道など)が、結石や腫瘍などの影響で閉塞したり、事故などによって損傷したために、排尿障害を起こした病態です。

尿流の停滞に伴い、尿路感染症が起こり、腎盂腎炎を併発する場合があります。

犬の慢性腎不全の原因

犬の慢性腎不全は、食事、老化、基礎疾患などの影響から、ゆっくりと時間をかけて腎臓の損傷が起こると言われています。

また、遺伝的な影響からも、腎不全を発症しやすい場合もある事が知られています。

1.食事

塩分量の多い人間の食べ物を与えていたり、リンなどの腎臓に負担をかける成分を多く含んだ食材を多量に与えているなどして、腎臓に負担や疲労が蓄積してくると、腎臓機能が少しずつ低下していくようになります。

2.老化

加齢とともにホルモンバランスや自律神経の乱れが生じたり、代謝が低下して、内臓機能が緩やかに衰えてくるため、自然に腎臓の機能も低下してくるようになります。

また、体力や活力が衰えてくる事で、ストレスへの耐性も低下してくるため、その影響で腎臓への血流が悪化してくると、腎臓に負担がかかるようになります。

3.基礎疾患

糖尿病、がん、自己免疫疾患、水腎症、間質性腎炎、腎硬化症、多発性嚢胞腎などの病気を抱えている事から、腎不全を併発してしまう場合があります。

遺伝的に慢性腎不全を発症しやすい犬種

イングリッシュ・コッカー・スパニエル、ゴールデン・レトリバー、サモエド、シャー・ペイ、ジャーマン・シェパード・ドッグ、シーズー、スタンダードプードル、チャウチャウ、ドーベルマン、ノルウェジアン・エルクハウンド、ビーグル、ブル・テリア、 ミニチュア・シュナウザー、ラサ・アプソ、ロットワイラーなど

犬の急性腎不全の症状

犬の急性腎不全の症状は、ある時から突然現れるもので、食欲の喪失、吐き気や嘔吐の急増、無気力状態、排尿の停止(無尿)、腹痛(お腹を丸める)などの症状が見られるようになります。

これらの症状は、数時間から数日の間に急速に悪化していきます。

犬の慢性腎不全の症状

犬の慢性腎不全の症状は、加齢とともにゆるやかに現れるもので、多飲多尿(飲水量が増加し、排尿量も増加する事)、吐き気や嘔吐の増加、食欲低下、元気消失、体重減少、口臭や体臭の発生などの症状が見られるようになります。

初期の頃は、多飲多尿やおしっこの粗相などが見られる以外にはほとんど無症状であるため、腎臓の異常に気付く事が難しく、腎臓の機能のうち、4分の3以上の機能を失った頃から、少しずつ病的な異変が確認できるようになります。

犬の急性腎不全の治療

犬の急性腎不全の治療は、一刻も早く治療を受けなければ、命を落とす危険性が高いと言われています。

関節炎などの経口薬を摂取したり、干しブドウを口にしてしまった直後に、全く動かなくなったり、呼吸が浅くなってしまった場合には、急性腎不全を引き起こした可能性が高いため、すぐに動物病院へ連れて行く必要があります。

早期に治療を受ければ、腎臓機能が少しずつ回復してくるケースもあると言われています。

しかし、腎臓の障害が重度の場合には、命を取り留めても、慢性腎不全へと移行する場合があります。

全身性の障害が極めて深刻な場合には、死亡するケースもあります。

犬の慢性腎不全の治療

犬の慢性腎不全は、腎臓機能の4分の3以上が失われた事によって、病変が確認できるようになったものですので、腎臓機能の回復は難しく、症状の悪化を防ぎ、腎臓の機能を維持するための治療が行われます。

その治療は、主に食事療法が行われる事になりますが、程度に応じて輸液(点滴)治療や造血ホルモン剤の投与なども行われます。

食事療法は、腎臓の負担を軽減するために、タンパク質が制限された低タンパク食を与え、かつ、食欲不振による栄養不足を補うために、高カロリー食を与える必要があります。

肥満傾向にある場合には、カロリーを抑える必要があります。

獣医師より、タンパク質、エネルギー、水分の摂取量の細かな指示が出され、指導を受ける場合もあります。

腎不全の症状である多飲多尿は、体液の濃度を調整する機能が失われており、体に必要な栄養分や水分が排出されてしまう事によって起こるため、水分の摂取量を制限してしまうと、脱水を起こしてしまう恐れがあります。

しかし、腎不全に伴った浮腫、腹水などが確認できた場合には、医師の判断で水分量の制限が行われる事があります。

また、食後にしばらく時間をおいて経口投与する事で、体内の毒素を吸着し、便とともに排出する働きのある、特殊な活性炭の薬が処方される事もあります。

犬の腎不全の予防

日頃から、犬の腎臓にとっては負担の大きい人間の食事は与えないようにして、体格に応じた適量のドッグフードを与える事が大切になります。

また、排尿時の色や量にも注意しておき、愛犬が高齢になってきた場合には、定期健診を受けるようにして、早期発見、早期治療に努める事も大切です。

犬が食中毒を起こす恐れのある人間の食べ物や薬剤は、犬の届かない所に置くように十分注意しておき、屋外での散歩中も、生物毒を持つヒキガエルや、植物毒を持つユリ科植物などを口にしないように、常に愛犬から目を離さないようにしておく事も大切です。

屋外の落ち葉や枯れ木、植え込みや花壇の草花には、除草剤などの化学薬品や有毒なキノコ類が含まれている可能性がありますし、ハチに刺された事や、毒を持ったヘビに噛まれた事によって、肝不全や腎不全が生じた症例もありますので、むやみに落ちている物を口にしないように躾けておく事も重要です。

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「これおいしいよ!食べてみて!」犬は自分の幸せな気持ちを仲間と共感しようとする事が判明

犬の行動における最新の研究によると、犬は、人間やチンパンジー、ネズミと同様に、自分がとても幸せな気分になると、それを仲間と一緒に共感したいという感情を持ち、美味しいものを食べた時には、それを仲間に分け与えようとする行動を取る事が分かった。

オーストリアのウィーンにあるメッセルリ研究所の研究チームは、犬の感情や行動を分析するにあたって、様々な複雑な実験を行い、犬がどのような態度や行動を示すかを詳しく調べた。

その結果、犬は自分が幸せな気持ちを共感しようと、自分が食べた美味しいものを、他の犬にも分け与えようとする行動を取り続ける事が分かったという。

さらに、美味しい物を分け与える相手が自分の知らない犬の場合よりも、すでに顔見知りの犬である方が、その与えようとする行動は3倍も多くなり、自分の好みの犬を明確に選別している事も分かったという。

また、ニュージーランドのリンカーン大学の研究者達の報告では、犬は他の動物達の感情に波長を合わせる事ができるとする研究成果を発表しており、人間と同じように、他の動物の感情を汲み取る事ができ、優れた社会性を持つ事が分かっているそうだ。

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