猫の皮膚糸状菌症(皮膚真菌症、白癬菌症)



猫の皮膚糸状菌症

猫の皮膚糸状菌症は、カビの仲間である真菌が皮膚(表皮)で過剰に繁殖した事によって、脱毛やかさぶたなどの病変が現れる、皮膚の真菌感染症です。

皮膚真菌症または猫白癬と呼ばれる場合もあります。

真菌は、もともと猫の体の至る所に存在しており、常在菌の一種とも言われています。

健康な猫の体表では、不顕性感染として無症状のままに存在しており、また、室内においても、抜け毛、フケ、垢の落ちる場所には、数多く生息しています。

しかし、真菌は葉緑体を持たず、光合成を行わないため、単独では生きていけず、人や猫などの動物の皮膚に寄生し、古い皮膚や皮脂などの老廃物を栄養源にする事で、生存する事ができています。

そして、皮膚に定着した後、過剰に繁殖してくると、皮膚病としての病変を引き起こすようになります。

猫の皮膚で繁殖する真菌は、人に寄生する真菌とは種類が異なると言われていますが、稀にうつる場合があるため、猫の皮膚糸状菌症は、人獣共通感染症と言われています。

また、人の水虫(白癬菌)が猫へとうつってしまうケースも、稀に見られると言われています。

猫の皮膚糸状菌症の原因

猫の皮膚糸状菌症は、既に病変が現れている猫との直接の接触や、真菌に侵された環境下で菌体が体に付着する事などから、感染が起こる場合があります。

また、感染猫を触った人の手や衣服に付着した菌体が、間接的に未感染の猫に付着してしまい、感染が起こる場合もあります。

免疫力の弱い子猫や老猫は感染が起こりやすく、また、ストレスが溜まっていたり、栄養不足の猫も感染が起こりやすい傾向にあります。

また、猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)といった免疫力の低下を招くウイルス感染症にかかっているために、真菌への抵抗力がひどく弱まり、感染が起こりやすくなる場合もあります。

猫の皮膚糸状菌症の症状

猫の皮膚糸状菌症の症状は、感染した真菌が皮膚の角質層に定着したまま、菌糸を伸ばしながら根を張るようにして繁殖を続けるため、病巣の拡大とともに毛根がダメージを受け、局所的な脱毛が生じるようになります。

その脱毛は、最初は円形状に現れ、真菌の繁殖とともに大きく広がっていきます。

また、その患部を触った足で他の部位を触る事で、他の部位にもうつるため、同じような円形状の脱毛がいくつも現れるようになっていきます。

そのような事から、皮膚糸状菌(白癬菌)は、リングワームとも呼ばれています。

そして、脱毛部の周囲にはかさぶたが生じたり、フケが多く出るようになるなど、カサカサと乾燥したようになります。

また、ポツポツとした乾いた丘疹が現れる事もあり、皮膚がデコボコしてザラザラした状態になる場合もあります。

小さなフケが多く出る場合には、粉を吹いたように見える事もあります。

初期の頃から強い痒みが起こる事はほとんどありませんが、皮膚が傷ついて弱くなっている所に、他の細菌による二次感染が起こったり、他のアレルギー物質の影響を受けると、皮膚の腫れや発赤が起こる場合があり、痒みが生じるようになる事があります。

猫の皮膚糸状菌症の検査

猫の皮膚糸状菌症は、獣医師による視診だけでは判断できない場合も多いと言われています。

猫の皮膚糸状菌症の検査は、病変部の皮膚の一部を採取して、その組織に胞子や菌糸の存在を確認する顕微鏡検査が行われます。

また、ウッド灯と呼ばれる紫外線を照射する事で、真菌の有無を調べるウッド灯検査が行われる場合もあります。

顕微鏡検査でも見落とす可能性がある事や、ウッド灯検査でもホコリやフケに光が反応してしまう事があるため、確実な検査方法としては、その採取した組織から、真菌を培養する培養検査が行われ、真菌の検出を持って皮膚糸状菌症の確定診断となります。

培養検査は、検査結果が出るまでに1~2週間程度かかりますが、それまでの間は何も処置をしない事はほとんどなく、獣医師の判断により、患部の洗浄や殺菌、抗真菌薬の投与といった治療が行われます。

猫の皮膚糸状菌症の治療

猫の皮膚糸状菌症の治療は、シャンプーや薬浴などで体を洗浄したり、抗真菌薬の投与などが行われます。

猫は体がとても柔らかく、毎日こまめにグルーミングを行うため、塗り薬は舐め取ってしまう事が多いため、主に飲み薬が選択されます。

病変部の通気性を高めるために、患部の被毛を短く刈り上げる場合もあります。

治療中は、猫の体を清潔に保つとともに、猫の体から落ちた抜け毛、フケ、垢にも菌体は存在していますので、身の周りの生活環境も衛生的に保つようにして、病変部の拡散防止に努める必要があります。

猫の皮膚糸状菌症の予防

猫の皮膚糸状菌症は、既に感染している猫との直接の接触によって発症する事が多いため、他の猫との接触を避ける事が最も有効な予防方法となります。

また、飼い主が感染猫を触った手や、その猫と接触した衣服を介して、間接的にうつる場合もありますので、他の猫を触った後には、手洗いをしっかり行い、清潔な衣服に着替える事も重要です。

極力、そのような感染リスクを排除するには、完全な室内飼育にして、飼い主共々、他の猫との接触を避ける事が大切です。

飼い猫を外出させない事は、そのような真菌感染症の予防の他にも、ウイルス感染、寄生虫感染、猫同士のケンカ、野生動物との接触、交通事故など、様々な健康被害から愛猫を守る事にもつながります。

そして、猫の体を定期的にブラッシングしたり、除菌ケアを行うなどのお手入れしたり、身の周りの生活環境もこまめに掃除するなど、衛生面に留意する事も大切です。

猫の皮膚糸状菌症は、治りかけては再発するなど、とてもしつこくやっかいな皮膚病と言われていますので、ひどい状態で発覚してしまう前に、猫の体に異常がないかどうか、普段からこまめに様子を見ておき、早期発見、早期治療に努める事も大切です。

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猫の好酸球性皮膚炎(好酸球性皮膚症、好酸球性局面、好酸球増加症、好酸球性肉芽腫症候群)



病気の詳しい原因やメカニズムは解明されていませんが、アレルギー体質の猫に多く見られる好酸球性皮膚炎(好酸球性肉芽腫症候群)について

猫の好酸球性皮膚炎

猫の好酸球性皮膚炎は、免疫細胞(白血球)の一種である好酸球の過敏反応によって起こる、皮膚の炎症や潰瘍が生じる皮膚疾患です。

好酸球性皮膚症、好酸球性局面、好酸球増加症、好酸球性肉芽腫症候群などと呼ばれる場合もあります。

病変部の組織からは、好酸球が多く検出される事から、このような病名で呼ばれています。

猫の好酸球性皮膚炎の原因

猫の好酸球性皮膚炎は、はっきりとした原因や発症のメカニズムは、今だに解明されていませんが、何らかの抗原に対する好酸球の過敏反応によって起こるとされており、猫の代表的なアレルギーであるアトピー性皮膚炎、ノミアレルギー、食物アレルギーなどが関与していると考えられています。

しかし、いずれの場合も、その病因である抗原が特定できる事がほとんど無いため、他の免疫細胞の関与や、遺伝的素因なども関連があると考えられています。

猫の好酸球性皮膚炎の症状

猫の好酸球性皮膚炎は、主に無痛性潰瘍、好酸球性プラーク、好酸球性肉芽腫の3型の症状に大別されています。

また、粟粒性皮膚炎や蚊咬傷過敏症を加えた5型に区分される場合もあります。

無痛性潰瘍

無痛性潰瘍は、猫の上唇に痛みを伴わないびらんや潰瘍ができる疾病で、何らかのアレルギーによって起こると考えられています。

しかし、原因である抗原を特定できない事が多く、腫瘍との関連なども示唆されています。

上唇の一部が白くなって壊死していたり、出血しているなど、上唇が痛々しい様子に見えるようになります。

好酸球性プラーク

好酸球性プラークは、首や腹部、脇や指の間、大腿部や肛門の周辺などに見られる、皮膚の赤みや丘疹(ブツブツ)が見られる皮膚炎です。

病変部からは強い痒みが生じる事が多く、猫が何度も舐めたり引っ掻いたりしたために、自己損傷による脱毛やびらん、潰瘍化などが起こる場合があります。

好酸球性肉芽腫

好酸球性肉芽腫は、大腿部(後ろ足)の内側や腹部の横側などに見られる線状の肉芽腫(炎症反応)です。

線状の病変部には、皮膚の赤みや脱毛が見られますが、痒みが起こる事はほとんどありません。

病変は、肉球や顔を含んだ全身に及ぶ場合もあり、無痛性潰瘍のようなびらんや潰瘍が唇や口腔内にも現れる事があります。

粟粒性皮膚炎(粟粒性湿疹)

粟粒性皮膚炎は、頭部や背中、臀部などに、粟(アワ)のような小さな丘疹(ブツブツ)が見られるようになる皮膚炎です。

手触りがザラザラしたようになるために、飼い主が気がつく事が多く、猫は痒がったりしない事も多く見られます。

痒みが強い場合には、舐めたり、引っ掻いたりなどして、自己損傷による皮膚の赤みや傷、潰瘍や脱毛などの病変が見られる事があります。

蚊咬傷過敏症

蚊咬傷過敏症は、蚊に刺された箇所に見られる皮膚の赤みや湿疹で、猫が掻き毟るなどして自己損傷が起こると、傷やかさぶたが発生したり、びらんや潰瘍へと発展する事があります。

猫の好酸球性皮膚炎の治療

猫の好酸球性皮膚炎の治療は、アレルギーなどの免疫疾患が関係しているものとして、ステロイド剤やホルモン剤などの薬剤投与による薬物療法や、食物アレルギー対応食(除去食)による食事療法などが行われます。

ノミやダニなどの寄生虫を駆除するために、駆虫薬が使用される場合もあります。

細菌による二次感染が起きていたり、その予防を目的に、抗生剤の投与が行われる場合もあります。

病変部のびらんや潰瘍などの損傷がひどい場合には、外科手術やレーザー治療などで、肉芽腫や潰瘍部の除去が行われる場合があります。

自宅では、炎症の起きた部位に細菌感染が起こらないように、猫の体を清潔に保ったり、アレルギー物質を遠ざけるために、猫の身の周りの生活環境も衛生的に保つ事が大切になります。

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猫の肉球皮膚炎(プラズマ細胞性足底皮膚炎、形質細胞性足底皮膚炎、形質細胞性皮膚炎、形質細胞腫)



猫の肉球がパンパン腫れ上がり、むくんだような状態になっていたり、内出血を起こして変色していたり、肉球の一部が裂けて潰瘍ができている場合には、免疫異常による肉球皮膚炎の可能性があります。

猫の肉球皮膚炎

猫の肉球皮膚炎は、猫の足裏の肉球が腫れて膨らんだ状態になる病気です。

体質や体調の変化によって、自然に肉球の腫れが引いて縮んでいき、徐々に治まっていく場合もありますが、肉球に傷や裂け目ができ、潰瘍ができるようになると、なかなか傷が塞がらなくなり、治りにくくなってしまいます。

肉球に傷や裂け目などの外傷ができていなくても、歩く度に肉球が圧迫されて内出血を起こしたり、肉球の一部が変色したように見える場合もあります。

猫の年齢、性別、品種によっても、発症傾向に偏りはなく、犬においては発症する事がほとんど無いと言われています。

猫の肉球皮膚炎の原因

猫の肉球皮膚炎は、形質細胞の異常な増殖によって引き起こされる事が知られています。

そのため、形質細胞腫と呼ばれる場合もあります。

形質細胞は、英語ではプラズマ細胞(plasma cell)と呼ばれており、免疫細胞(白血球)のリンパ球の一種で、B細胞が分化(複雑化、異質化)した細胞です。

B細胞は、体内に細菌やウイルスなどの病原体が侵入すると、それらを無力化させる抗体を作り出す役割を持つ形質細胞へと変わり、周囲の組織にも炎症反応を起こして、血管を拡張させる事で血流を促し、免疫機能の活性化を図るようになります。

そのような性質から、形質細胞は炎症細胞とも呼ばれています。

形質細胞は、アレルギーの発症とも密接に関係しており、体内でアレルギーを引き起こすIgE抗体を作り出す働きがあり、IgE抗体が過剰に生産されるようになると、アレルギー性の鼻炎、気管支炎、皮膚炎、胃腸炎などを引き起こすようになります。

全身性のアレルギー反応であるアナフィラキシーショックの発生にも、IgE抗体が関与して起こる場合があります。

肉球皮膚炎の猫は、血液検査をすると高グロブリン血症が認められ、形質細胞や免疫グロブリン(抗体)の数値が通常よりも高濃度になっており、何らかの体内の免疫異常やアレルギーが関与していると考えられています。

また、アメリカの症例研究によると、肉球皮膚炎の猫の50%(別の研究では80%)は、猫エイズウイルスに陽性だったため、免疫不全を引き起こすウイルス性の病気との因果関係がある事も示唆されています。

猫の肉球皮膚炎の症状

猫の肉球皮膚炎は、初期のうちは、肉球の腫れは軽く、弾力があり柔らかいため、猫が違和感を感じる事もなく、普通に生活している事も多く見られます。

そのため、飼い主が猫の肉球の異変に気がつかない事も多く見られます。

そのような肉球の腫れは、次第に治まってくる場合もありますが、少しずつ腫れが大きくなっていく場合もあります。

そして、肉球がパンパンに腫れて大きく膨らんだ状態になると、肉球の内圧が高くなってきたり、スポンジのような弾力のない状態になり、ブヨブヨした柔らかさになる場合もあります。

肉球表面の皮がめくれて、カサカサした状態になる場合もあります。

肉球皮膚炎は、肉球の痛みや痒みはほとんど生じないと言われていますが、猫は歩きにくくなったり、肉球の腫れに違和感を感じて、しきりに舐めて気にするようになります。

そして、次第に肉球表面の角質層に傷ができたり、裂け目が生じると、肉球内の組織が飛び出して破裂したような状態になり、出血を伴う潰瘍ができるようになります。

細菌による二次感染が起こると、膿を含んだ浸出液が出てくるようになる場合があります。

そのように、肉球の皮膚が裂けて傷ができると、猫が足を引きずるようにして歩くようになったり、肉球を痛がって動かずにじっとしている事も多くなります。

猫の肉球皮膚炎の治療

猫の肉球皮膚炎は、徐々に治まっていく場合もあるため、症状が軽い場合は特別な治療は行わず、経過観察をしながら様子を見る事を薦められる場合があります。

肉球の腫れがひどい場合には、ステロイド剤などのアレルギー薬の投与が行われます。

細菌による二次感染が生じていたり、それを予防するために、抗生物質の投与が行われる場合もあります。

肉球に深い傷ができていたり、潰瘍ができている場合には、肉球の局所的な洗浄後、縫合が行われたり、外科手術が必要になる場合もあります。

肉球に傷ができてしまった場合には、治療中は、傷口を舐めさせないように、猫にエリザベスカラーを着けさせる必要があります。

猫の肉球皮膚炎の予防

猫の肉球皮膚炎の有効な予防方法はありませんが、猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスなどのウイルス感染症が関与して、肉球皮膚炎の発症に至る可能性もあるため、外出する習慣のある猫は、そのようなウイルス感染症にかからないように、完全な室内飼育に切り替える方が好ましいとされています。

また、普段から猫の体を清潔に保つよう心がけたり、身の周りの生活環境も衛生的に保つ事で、アレルギーなどの免疫異常が起こらないように努める事も大切です。

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猫のニキビダニ症(毛包虫症、アカラス、デモデックス)の感染、原因、症状、治療、予防



猫が体をしきりに痒がり、特定の場所だけを舐めたり、引っ掻いたりする仕草を繰り返している場合には、その背景にニキビダニの過剰繁殖が原因となっている場合があります。

猫の皮膚病がなかなか治らない場合や、原因がはっきりしない場合においても、その背景にニキビダニの過剰繁殖が原因となっている場合があります。

猫のニキビダニ症

猫のニキビダニ症は、ニキビダニと呼ばれるダニの仲間によって引き起こされる、寄生虫性皮膚炎です。

ニキビダニは、体長が0.2~0.3mm、体幅が0.05mm程の非常に小さなうじ虫状の体をしており、手に取って見るなど、肉眼では確認する事ができません。

健康な猫の体にも少数は存在しており、余分な皮脂を食べながら、毛穴の中の毛包と呼ばれる部分で生息しています。

そのため、ニキビダニは毛包虫と呼ばれる場合があり、毛包虫症という病名でも呼ばれています。

また、アカラス、デモデックスという病名で呼ばれる場合もあります。

猫のニキビダニの感染

猫のニキビダニの感染は、猫同士の接触によって簡単に起こり、ブラシやタオルなどを介しても感染が起こります。

その多くは、母子感染によってうつるケースがほとんどですが、体に少量のニキビダニが付いているだけでは、皮膚に異常が生じる事もなく、皮膚の炎症や脱毛などの病変が現れないまま、健康上に問題もなく過ごしている猫も多く見られます。

人や犬に感染するニキビダニとは種類が異なるため、人や犬のニキビダニが一時的に体に付いた場合でも、そのまま毛穴の毛包部に定着する事は無く、種を超えて感染が広がる事は無いと言われています。

猫のニキビダニ症の原因

猫のニキビダニ症は、猫の免疫力が低下してきたり、皮脂の過剰分泌が起こる事によって、ニキビダニが繁殖しやすくなります。

皮膚の老化、新陳代謝の異常、栄養バランスの偏り、ストレスなどが原因となる場合もあります。

猫風邪と呼ばれるウイルス感染症によって、体力や免疫力が低下していたり、猫エイズウイルスや猫白血病ウイルスなどの免疫力の低下を招くウイルス感染症によって、皮膚の抵抗力が弱まり、ニキビダニの過剰増殖を招く原因となる場合もあります。

また、糖尿病や肝臓病、腎臓病などの基礎疾患の影響や、甲状腺疾患や副腎疾患などの内分泌疾患の影響で、免疫力が低下しているために、ニキビダニが異常に繁殖しやすくなる場合もあります。

ニキビダニが過剰繁殖を起こすと、毛穴に死骸や排泄物が溜まりやすくなり、毛穴の詰まりや炎症(毛包炎)が起こりやすくなり、周囲の皮膚組織にも炎症が起こりやすくなっていきます。

ソマリ、ペルシャ、チンチラ、シャムといった皮脂の分泌量の多い体質の猫は、ニキビダニが過剰繁殖を起こしやすい傾向にあります。

また、免疫力や皮膚の抵抗力の弱い、子猫や老猫が発症する事が多い傾向にあります。

猫のニキビダニ症の症状

猫のニキビダニ症の病変は、皮脂の分泌が盛んな部位に発生しやすい傾向にあります。

毛穴の中でニキビダニが過剰に繁殖すると、毛穴の中にニキビダニの死骸や糞も多く溜まるようになり、毛穴が詰まりやすくなったり、角栓が生じやすくなります。

そして、毛穴から黒い老廃物の塊が出てくるようになったり、ニキビのような毛穴の腫れや炎症が生じるようになります。

ニキビダニの過剰繁殖によって、毛穴に汚れが溜まりやすくなると、細菌感染を合併する事も多くなり、ニキビ(アクネ)やスタッドテイル(尾腺炎)を発症するようになる場合もあります。

このような、毛穴でニキビダニが過剰繁殖を起こしたり、細菌感染が起こると、痒みや違和感が生じるようになるため、猫はしきりに舐めたり、引っ掻いたりする事を繰り返すようになります。

そして、次第に皮膚が傷ついてくると、どんどん皮膚が荒れていくようになり、脱毛が起こったり、出血を伴ったり、化膿が起こるなどして、皮膚病が悪化していき、見た目にも痛々しい様子になっていきます。

そして、細菌感染による膿皮症や、真菌感染による脂漏症を併発してしまう場合があります。

猫のニキビダニ症の治療

猫のニキビダニ症の治療は、ニキビダニの駆除に効果のある薬浴を行ったり、薬用シャンプーで洗浄するなどして、過剰に増えすぎたニキビダニの駆除が行われます。

そして、ニキビダニの駆虫薬の投与による、薬物治療も行われます。

細菌による二次感染が起きている場合や、そのような感染症を予防するために、抗生物質の投与が行われる場合もあります。

真菌感染が起きている場合には、抗真菌薬の投与が行われます。

他にも、猫の免疫力の低下を招いているウイルス感染症、基礎疾患、内分泌疾患などの病気が背景にある場合には、その治療も同時に行われます。

他の皮膚病が併発している場合には、その治療も平行して行われます。

適切な治療を受けても、猫の体からニキビダニを完全に駆除する事が難しい場合も多く、治療後も再発を繰り返してしまう場合があります。

猫のニキビダニ症の予防

猫のニキビダニ症を未然に予防する方法は、特にはありませんが、普段から猫の体を清潔に保つように注意しておくようにして、猫の体でニキビダニが異常に繁殖しすぎないように努めておく事が大切です。

体がベトつきやすい脂漏体質の猫は、定期的にシャンプーをしたり、ぬるま湯のシャワーで体をすすぐだけでも、余分な皮脂を洗い流せる効果があります。

シャワーが苦手な猫には、湿ったタオルで体を拭いたり、ブラッシングを行うだけでも、皮脂や汚れを取り除き、皮膚の血行を促進できる効果があります。

また、猫にストレスを抱えさせないように、適度な遊びの時間を取るようにしたり、ゆっくりと落ち着いて休める環境を与えてあげる事も大切です。

猫が何らかの慢性疾患やウイルス感染症などの病気を抱えている場合には、免疫力を低下させないように、体の保温や栄養バランスにも、十分注意する必要があります。

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猫の尻尾の皮膚炎、尾腺炎(スタッドテイル)について



猫が尻尾(しっぽ)の周囲をしきりに舐めていたり、噛み付いたりして、頻繁に気にしている場合には、尾腺炎(びせんえん)などの何らかの病変が生じている場合があります。

猫の尾腺炎(スタッドテイル)とは

猫の尾腺炎は、尻尾の付け根付近にある尾腺(びせん)と呼ばれる分泌腺に炎症が起こる病気です。

尻尾の尾腺の炎症がひどくなると、尻尾やその付近の皮膚が、まるで鋲(びょう)を打ったようにデコボコしてくる事から、「スタッド(鋲)テイル(尾)」という病名で呼ばれる場合もあります。

尾腺は、猫の体にいくつもある、皮脂の分泌腺である脂腺(しせん)の一つです。

尻尾の他には、瞼(まぶた)、耳、唇、顎(あご)、オスの包皮や陰嚢(いんのう)などに分布しており、皮膚や粘膜の乾燥を防いだり、皮下へ細菌やウイルスが進入するのを防ぐ働きなどがあります。

また、猫が自分の縄張り(テリトリー)を示す際の臭いをつける役割などもあると言われています。

猫の尾腺炎の原因

猫の尾腺炎は、尾腺から分泌する皮脂の量が過剰に多くなるために、周囲の被毛がからんだり、固まりになる事で、尻尾の付け根付近に汚れが溜まりやすくなったり、雑菌が繁殖しやすくなる事によって起こります。

顎の下にできるアクネ(ニキビ)と同じような現象と考えられています。

アクネは、オス猫とメス猫では発生頻度にそれほど違いは見られませんが、尾腺炎は、虚勢をしていないオス猫に多く見られる傾向にあり、メス猫にはほとんど見られない傾向にあります。

そのため、尾腺炎は、性ホルモンの影響が大きいのではないかと考えられています。

稀に、避妊していないメス猫が発症する場合もあります。

猫種においては、ペルシャ、ソマリ、シャム、チンチラといった皮脂の分泌量の多い体質の猫が発症しやすいと言われています。

猫の尾腺炎の症状

猫が尾腺炎になると、尻尾の付け根付近にある尾腺に炎症が起こり、皮膚の赤みや腫れ、脱毛が見られるようになります。

皮脂の分泌量が多くなっているために、尻尾の周囲がベトベトしていたり、強い臭いが生じている場合もあります。

病変部からは、痒みや痛みが生じるようになるため、猫はしきりに舐めたり、引っ掻いたりする事を繰り返すようになります。

そして、尻尾やその周囲に傷ができたり、出血が起こる場合もあります。

細菌による二次感染が起こると、膿を含んだ湿疹やカサブタができるなど、化膿性の病巣が見られる事があります。

ひどくなってくると、見た目には、尻尾の付け根付近がデコボコした状態になり、スタッドテイルの名のごとく、まるで飾り鋲やボタンが付いているような腫れやしこりが現れ、ひどく痛々しい様子に見えるようになっていきます。

猫の尾腺炎の治療

猫の尾腺炎の治療は、尻尾の付け根付近の病変部を薬用シャンプーで洗浄し、細菌感染が起こっている場合には、抗生物質の投与が行われます。

尻尾の周囲の通気性を良くするために、尻尾の付け根付近の被毛を短くカットする事も行われます。

他にも、アレルギーやホルモン分泌異常などの慢性疾患が影響している場合には、その治療も同時に行われます。

獣医師からは、尾腺炎の原因である皮脂の分泌量を少なく抑えるために、去勢手術が勧められる場合がありますが、虚勢手術を行った後も、発症する事があります。

猫の尾腺炎は、治療後も再発する事が多いため、汚れが付きやすい股下や尻尾の周囲の被毛は、定期的にカットするようにしたり、定期的にシャンプーを行うようにして、猫の体を清潔に保っておく事が大切です。

皮脂はぬるま湯にも溶け出しやすいため、シャンプーが苦手な猫には、ぬるま湯のシャワーで体をすすいだり、ぬるま湯を含んだタオルで体を拭き取るだけでも、余分な皮脂を取り除ける効果が期待できます。

キャットフードに含まれている脂肪分が多い場合や、脂肪分の酸化(劣化)の可能性がある場合には、キャットフードの種類を変更したり、保存状態を見直す事も、時には有効な場合があります。

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